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【パプアニューギニア】バイニン族のシンシンを見学『バイニンファイアーダンス』

バイニンファイアーダンスアイキャッチ

PNG(パプアニューギニア)には800以上の部族が住んでおり、それぞれ異なる言語や文化を持っています。

特に、ピジン語で「シンシン」という「伝統の踊り」は、各部族ごとの衣装やパフォーマンスがユニークで、シンシンを見るために毎年世界中から多くの人々がやってきます。

数ある部族の中でも、ラバウルに住むバイニン族のシンシンは特にユニークで、「バイニンファイアーダンス」と呼ばれ、PNGの中でも珍しい、火を使ったパフォーマンスを見ることができます。

今回は、ラバウル・ココポを訪れた際には、ぜひ見てもらいたい「バイニンファイアーダンス」をご紹介します。

私が参加したのは、ココポビーチバンガローリゾート(Kokopo Beach Bungalow Resort)という宿泊施設のバイニンファイアーダンスのツアーです。

裸足で炎を蹴散らす「バイニンファイアーダンス」

バイニンファイアーダンスを踊る部族は、バイニン族と呼ばれ、ラバウルの山奥に住んでいます。

昔からラバウルの地に住んでいたバイニン族ですが、隣にあるニューアイルランド州からやってきたトーライ族により、山奥に追いやられてしまったと言われています。

と同時に、ラバウルにあるダブルブル山とブルカン火山の噴火のために移動せざるおえなかったとも言われています。

彼らのシンシンがファイアーダンスと言われるのは、火を使ったパフォーマンスをするためで、裸足で炎を蹴散らしたり、炎の上を走り抜けたりします。

このダンスは彼らにとって神聖な儀式で、まれにしか披露されないそうです。

巨大なマスクを被る衣装もユニークで、一見の価値があるシンシンです。

ツアーの流れ

バイニン族の村へ車で出発

ファイアーダンスが行われるのは、山奥のバイニン族の村。

ココポの街からは車で1時間くらいの距離にあります。

始まるのは夜なので、出発も遅めの18時。

ココポビーチバンガローリゾートのレセプションに集合して、参加者はバンに乗り込み、みなで出発します。

村に到着

山道をごとごと揺られながらしばらく走ると、村に到着。

辺りはもう真っ暗です。

薪をくべられどんどん大きくなる炎

村人たちが火の準備をしてくれており、その前に並べられた椅子に座って開始を待ちます。

どんどん薪がくべられ、炎が大きくなっていきます。

ファイアーダンスを見に集まった村人たち

滅多にないシンシンの開催に、村の大人や子どもたちもわんさか集まって、賑やかな雰囲気に。

いよいよシンシン開始!

炎の大きさが十分なものになると、早速バイニンファイアーダンスの始まりです!

竹で作られた楽器から出る音と呪文のような歌に合わせて、奥の方から一人目のバイニンマンが現れます。

一人目のバイニン族

暗闇の中、大きな丸い目が描かれた巨大なマスクを被り、裸足で独特のステップを踏みながら、炎の方へ近づいてきます。

踊るのはバイニン族の若い成人男性で、今回は5人のバイニンマンが一人ずつ登場して、その後5人が一緒になって踊ります。

竹の音で踊るバイニンマン

竹の音と詠唱に合わせて踊るバイニンマン。

その姿はまるで妖しい妖怪のよう。

不思議なステップと音が融合し、その異様な世界感にどんどん引き込まれていってしまいます。

ヘビを持ったバイニンマン

一番最後に現れる五人目のバイニンマンは、顔のようなマスクではなく、長い棒がくっついた家のような箱型のものをかぶっています。

しかもその手には生きたままのヘビが!

このヘビは毎回必須だそうで、ファイアーダンスの開催が決まるとヘビを生け捕りにするそうです。

炎を蹴散らすバイニンマン

炎の周りを回り始めるバイニン族

五人揃うと、炎の周りをみんなで回りながら踊り続けます。

炎をキックするバイニンマン

そしていきなり炎をキック!

辺りに火の粉が飛び散ります。

踊りながら順番に、何度も何度も繰り返し炎を蹴り上げたり、炎の上を歩いたり、中に飛び込んだりします。

その様子に観客はみな大興奮。

みなが一度は思うことは、熱くないのかなあ?でしょう。

きっと、絶対、熱いはず!

この時は、彼らは我慢しながら、苦しみに耐えながらやっているんだろうなあと思っていました。

バイニンマンのシルエット

火の粉がバックのシルエットが美しいです。

火の粉にまみれるバイニンマン

もはや火の粉に呑まれてますやん。

約一時間のパフォーマンス

一時間ほどでファイアーダンスは終了。

圧巻のパフォーマンスに観客はみな大満足です。

本来の儀式では、なんと朝まで踊り続けるそう。

ツアー用にだいぶ短いバージョンになっているんですね。

火の粉で遊ぶ子どもたち

バイニンマンたちがいなくなったと思ったら、炎の燃え跡に、村の子どもたちが次から次へと裸足でやってきて、火の粉をがんがん蹴って走り抜けていくではありませんか。

な、な、なんなんだこの子たちー!?

熱くないのかな!?

でもどこからどう見てもキャッキャと笑いながらめちゃくちゃ楽しんでいます。

熱いのでしょうが、それ以上に楽しさや興奮が勝っているようです。

この時思いました。

あぁ、先ほど踊っていたバイニンマンたちも、この村で育った若者たち。

さっきのファイアーダンスもきっと、痛みに耐えながらではなく、キックしたくてキックしたくてたまらん!みたいな状態だったんじゃないかな、、、と密かに考えを改めました。

蛇にタッチ!

生きたヘビの見学

ファイアーダンスの終了後、家のような被りものをしていた、五人目のバイニンマンが手にしていた生のヘビを見せてもらうことができます。

希望者は、ヘビにタッチもできますよ。

それにしても、まだ少年の子どもたちが、がんがんヘビを掴めることに、感心します。

パプア人のサバイバル能力を改めて見せつけられました。

こんな強い肉体と精神を持ってみたいものです。

子連れでも楽しめる?

今回2歳の子どもを連れていきましたが、正直、寝てしまうか泣いてしまうかのどちらかだと思っていましたが、予想を裏切り、一回も泣かずに、寝ることもなく、最後まで鑑賞しきっていました。

ただ、往復2時間、パフォーマンス1時間の合計3時間の行程となり、ホテルの到着時刻は21時と、小さいお子さんにとっては遅い時間のアクティビティになります。

また、暗い中での鑑賞と、マスクのインパクトが凄まじいので、その点で泣いてしまう子もいるかもしれません。

そういった点で、子連れの方にはあまり向いていないアクティビティかもしれません。

大人にとっては、大満足できる内容なので、上記の点が大丈夫な場合はぜひチャレンジしてみてください。

ツアー情報

  • ツアー名 Baining Fire Dance(バイニンファイアーダンス)
  • 料金 バイニンファイアーダンス催行料金 3,500キナ(約126,600円)最低参加人数10人 10人で参加した場合 1人当たり350キナ(約12,700円)※大人数で参加すればするほど1人当たりの料金が安くなります
  • 時間 18:00~21:00
  • ツアー取扱施設 Kokopo Beach Bungalow Resort(ココポビーチバンガローリゾート)

(※価格は2023年3月のレートで計算しています。)

※バイニン族の村は数か所あるため、どの村での開催になるかはその時によって変わるそうですが、基本的な流れは同じようです。

こちらを向くバイニンマン

見応え抜群のバイニンファイアーダンス

インパクト大の、妖しい不思議な魅力に引き込まれるバイニンファイアーダンスは、見応え抜群!

見終わった後は、満足感で満たされること間違いなしです。

ラバウル・ココポ観光の際には、とってもおすすめなツアーです!

今回のバイニンファイアーダンスのツアーを取り扱っているココポビーチバンガローリゾートについてはこちらの記事で紹介しています。

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